2018-09-06
育成

頭で考えたことを、足へ伝える

サッカーというスポーツは、頭で考えたことを、体の部位で一番離れている、足に伝えてプレーを表現する、だから一番ミスが起こりやすいスポーツだと言われることがあります。

先日、その頭を鍛えて、プレーに移る講座を開きました。

二日間、サッカーの原理原則を座学として行い、その後ゲーム形式でトレーニングするもの。おかげさまで20人を超す人数が集まり、キャンセル待ちとなりましたが、その中での発見は、面白いことばかりでした。

攻守における原理原則

サッカーの攻撃、守備ってなんだろう?こんな質問から始めました。

サッカーには4つのモーメントがあると考えられている、その更に基本的な部分。ボールがある方が攻撃、ない方が守備という基本的な概念からのスタート。

じゃあ次は、守備ってなんだろう?マーク、インターセプト、体を入れる、ブロック、いろんなワードが飛び出してきます。

1、ゴールを守ること
2、ボールを奪う事

をメインに、ボールの状況(相手ゴールに近い位置では)

3、前進をさせないこと

 攻撃については逆

1、ゴールを奪う
2、ゴールに近づく
3、ボールを保持する

シュートチャンスであれば、自分でゴールを狙おう、自分で狙えない時には、ゴールに近い仲間へのパス、(ドリブルも含めた前進)それが難しい時には、横幅を持とう(広げる)それでも近づくのが難しいようなら、(相手は集結している)後ろを使って攻撃をやり直そう、すると、逆サイドへの展開も狙えるかもしれない。

といった形で、優先順位を説明しながら進めていきました。守備も、ゴールを守りながら、ボールを奪う。ことを頭に入れると自然とマークの原則、守備の優先順位も頭に入ってきます。

サッカー理解でプレーががらりと変わる

攻守における個人戦術がある程度、頭に入ったらピッチでゲーム形式。この時は、個人戦術の部分をわかり易くするために、1-2-3-2で行いました。10分のゲームを交代しながら行いました。キーパーか休憩の時間もあるので、普段よりもあまり疲れないだろうと思っていましたが、3本ほどやるといつも以上に、疲れた様子。

暑さによる部分もあるとは思いましたが、かといってプレーの質が下がっているわけではなく、質は高い。10分おきのインターバルを挟むと、いつもは走って戻ってくる子たちが、日陰から出てこない。なんでだろう?と思っているとわかりました。

今までは、攻撃であり、守備であり、ボールに近いエリアにいるときのインテンシティーは高かったのに、周りは曖昧にポジションをとっていた子たちも。そういう選手たちが、座学を通して、ボールに直接のかかわりがなくても、幅をとり、高さをとり、またスペースを埋め、スライドをしている。

サッカーの原理原則がわかってきた結果、ピッチ内のどこにいるときでも能動的に動くようになっていたため、身体も頭もフル回転していました。疲れも全くの別物に。

特別なトレーニングをしなくても、頭で理解するだけで、ここまで変わるか?という嬉しい驚きの連続でした。二日間だけでしたが、二日目の変化、成長にはとても驚きました。

ピッチ自体は3つのゾーンに縦と横で分けて、自陣ゴール前、中盤、相手ゴール前。両サイドと中央エリアとに分けてゲームを進行していったので、どのエリアでリスクを負ってプレーするか?(チャレンジ)どこでのゾーンではボールを失わず、そして前進を心がけるか?という問いかけを通して、優先順位を再確認。

また、どちらかのサイドにある場合の逆サイドの選手の意識するところや、ポジショニングを理解することで、守備の立ち位置、攻守の同一視野の確保などの重要性を考えていました。

スクールに入っていない子も参加した今回。はじめはどこのエリアでもドリブルしていた子(奪われても取り返す守備をしない)も、二日目にはインターセプトを狙い、奪ったら広いエリアへ展開、ゴール前では仕掛けるドリブルと使い分けをしようとしていました。様々なトレーニングでの刺激もとても大事です。でも切り取りすぎてしまい、とても狭い局面での状況練習になってしまうこともままあります。

ゲームモデル、プレーモデルという言葉がよく使われていますように、8人ないし11人でのサッカーの理解をすることで、自分の持ち味の生かし方がわかり、グループのなかでより機能する選手になっていけるように思います。

サッカーはサッカーをすることでしか上手くならない。

二田水 晶