インフォメーション
- 沖縄ゼルバ式メソッドサッカースクール
- インフォメーション
- 子供にスパイクは、いらない!?
-----------------
2025.07.04 / インフォメーション
こんにちは、ゼルバサッカースクール代表の二田水です。
過去に人工芝でスパイクでプレーし、2度前十字靭帯断裂(全治8ヶ月以上)を経験したので、いろいろ調べています。
人工芝のピッチは反発も強く、人工芝の下には実はコンクリートで地面を支えているため、足への負担がすごく強いのをご存知ですか?
最近、練習の場でもスパイクを履く小学生を多く見かけます。
「周りが履いてるから…」「カッコいいから…」そんな理由で選ばれていることも少なくありません。
でも、ちょっと待ってください。
スパイクは、子どもたちの身体にとって本当に必要な道具なのでしょうか?
小学生の足や関節は、まだ「柔らかく未完成」です。
また、女子プレーヤーも身体的構造から成人しても注意が必要です。
そのため、過剰な負荷がかかると、次のようなケガが起きやすくなります。
セーバー病(かかとの痛み):特に9〜12歳に多く、スパイクの突き上げが原因に。
オスグッド病(膝下の痛み):スポーツをする小学生の15〜25%が経験。
足首の捻挫、アキレス腱障害、疲労骨折:スパイクの硬さ・グリップが引き金になります。
🔎 出典:日本整形外科学会、小児整形学会、日本臨床スポーツ医学会データより
スパイクの本来の用途は、**「滑りやすい天然芝でのグリップ強化」**です。
しかし、人工芝は摩擦が高く、「止まりすぎる」ほどグリップが強いのが特徴です。
これにより、
急に足が止まり、膝や股関節にねじれが生じる
足が抜けずに転倒、ねんざや靱帯損傷のリスク
地面からの衝撃が逃げず、すねや足裏にダメージ蓄積
といった問題が起こりやすくなります。
🔎 人工芝では、前十字靱帯損傷のリスクが天然芝の2.5倍という研究結果もあります(Meyers MC et al., 2012)
成長期の子どもにとって、「足裏の感覚」=運動神経を育てる鍵です。
硬いスパイクを履き続けると、地面の感覚が伝わらず、次のようなデメリットが…。
バランス感覚の育成が妨げられる
脳からの反応が遅くなる(敏捷性・判断力に影響)
外反母趾や足の変形リスクも
🔎 ソールが硬い靴は、足裏の感覚を30〜40%低下させるという報告あり(Nurse & Nigg, 2001)
私たちは、子どもたちの未来の可能性を大切にしたい。
だからこそ、**小学生のうちは「トレーニングシューズ推奨」**という方針です。
「みんなが履いてるから」ではなく、
「わが子に本当に必要な道具は何か?」を一緒に考えていただけたら嬉しいです。
そして、今の能力ではなく、10年後の健やかな成長を支える選択を、私たち大人が一緒に後押ししていきましょう。
Meyers MC et al. (2012) “Injury risk on artificial turf vs natural grass”
日本整形外科学会 小児整形Q&A(セーバー病・オスグッド病)
スポーツ庁委託研究(小中高生の足とケガの実地調査 2019)
Nurse & Nigg (2001)「足裏感覚とソールの硬さの関係」
ゼルバサッカースクール 代表 二田水 晶
(日本サッカー協会推薦 メキシコ育成留学/レアル・マドリードアカデミー設立メンバー)